馬油の特性の最大要因は、含有する不飽和脂肪酸が高度である事でしょう。魚油の中でも高度の不飽和脂肪酸を持っている魚は鰊ですが、鰊油は馬油が3割混っている、と言っても良い程、馬油に似ています。しかし、陸上動物の中には似たものは見当たらず、鰊の油でも酷似とまでは言えません。
ところが、全くそっくりの脂肪をもっている動物が唯一ありました。それは人間です。馬の脂肪が人間の脂肪と殆んど酷似しているのは驚きです。
では、馬油に含有する特殊成分、「高度の不飽和脂肪酸」とは、一体どんな性質を持っているのでしょうか。
飽和脂肪酸は、その分子配列が2個づつ連結して情緒安定の状態、一箇所にじっとしているのです。動き廻らないから、酸化することも少なく、食用油の品評では、『油性が安定していて酸化しにくく、日保ちが良い。』と賞められます。その反対に、鰊油や鰯油や、特に馬油などは、食用油としては不評で、『油性不安定、すぐに酸化して腐りやすい。』と言われます。
その理由は、含有する飽和脂肪酸の分子が、常に流動して、結合分離を繰り返し、酸素とぶつかれば直ぐ酸化します。
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